ご挨拶と抱負
いよいよ統合・新築移転の準備!共に、新病院建設の夢を追いましょう!
私は14年間の岐阜大学循環器・呼吸器内科教授を経て平成18年から兵庫県立尼崎病院の院長になり、統合問題に関与してきましたが、23年4月からは県立塚口病院の院長も兼ねることになりました。以下に述べる4年後の両病院の統合・新築移転を我が国の病院統合のモデルケースにしたいと思っています。
<県立尼崎病院の歴史と現状>
兵庫県立尼崎病院は昭和11年に開設され、昭和61年に現在地に移転してきました。それ以来、多くの患者・市民の信頼を得て、県立病院として最も多い500床というベット数を持ち、160人という多数の医師がおり、研修医も1学年16名と大学を除けば兵庫県下で最大で、DPC、電子カルテ、7対1看護、地域医療支援病院、がん拠点病院、日本病院評価機構や全国的にも数の少ない卒後研修医評価機構の認定も受け、稼働率95%と極めてアクティビティの高い病院です。
<統合・移転新築病院の規模と開院予定>
昨年(平成22年)12月に県立尼崎病院と塚口病院の統合移転が発表になりました。いよいよ、総予算340億円、病床数730床という我が国最大規模の統合新病院(延床面積約66,000㎡と現在の県立尼崎病院の2倍;地上12階建)の建設という巨大プロジェクトがスタートしました。開院予定は4年後の平成26年度末です。
<統合・新築移転の必要性>
驚かれる方も多いと思いますが、人口約180万の阪神南・北地域は救急体制の整備が遅れたいわゆる“たらいまわし”が全国レベルで最も多い地域であり、早急な対応が迫られています。すでに述べたように県立尼崎病院は高度専門医療を行っている優れた総合病院ですが、産婦人科がないため女性の腹痛に対し対応が困難なことがあり、小児循環器以外の小児科がないため小児循環器が孤立しています。一方塚口病院には阪神地区最大の小児科・産婦人科がありますが、脳外科・神経内科、腎臓内科、呼吸器内科、小児循環器内科、心臓血管外科がなく、麻酔科や内科などの医師数も減少し、ハイリスク妊娠等への対応が十分とは言えません。お互いの診療機能の不十分な部分を補完し、長所を生かす両病院の統合移転は阪神地区の医療問題の最大の課題である成人・小児・妊婦の救命・救急医療に対する対策を可能にします。また、県立塚口病院は築43年で耐震構造に大きな問題を抱え、尼崎病院も築23年で病室等旧式になっています。すなわち新築される統合新病院は救急を含む高度専門医療を提供できる日本を代表する総合医療センターの誕生を意味します。
<統合移転の課題>
兵庫県立尼崎病院・塚口病院 院長 藤原久義