神経難病医療ネットワーク支援事業実施要綱

(目的)
第1条 この要綱は、厚生労働省が実施する特定疾患対策研究事業の対象疾患のうち、別表に定める疾患に該当する者であって、病状の悪化等の理由により居宅での療養がきわめて困難な状態にある神経難病患者(以下「患者」という。)に対し、関係機関の連携による医療ネットワークを通じて、地域における受け入れ病院を確保するとともに、在宅療養生活を支援し、もって患者及びその家族(以下「患者等」という。)の生活の質の向上に資することを目的とする。

(実施主体)
第2条 実施主体は、兵庫県(以下「県」という。)とする。

(医療体制)
第3条 県は、入院治療が必要となった患者に対し、適時に適切な入院施設の確保を図るため、関係機関と協議の上、次に掲げる病院を選定するものとする。
(1)
神経難病医療体制の拠点的役割を担う拠点病院
     県下で1箇所以上
(2)
二次医療圏の中核として入院施設確保の役割を担う専門協力病院
    地域の実情に応じて二次医療圏ごとに1箇所以上
(3)
専門協力病院を補完する役割を担う一般協力病院及び診療所(以下「一般協力病院」という。)
    地域の実情に応じて二次医療圏ごとに2箇所以上

(協議会の設置)
第4条 県は、地域における患者の受入れを円滑に行うための基本となる拠点病院、専門協力病院、一般協力病院等の連携・協力による医療ネットワークの構築を支援するため、別に定める要領により、神経難病医療ネットワーク支援協議会(以下「協議会」という。)を設置するものとする。
協議会の運営及び事業の実施は、拠点病院の一つである県立尼崎病院に委託して行うものとする。

(拠点病院の役割)
第5条 拠点病院は、患者等からの相談窓口を設置し、専門協力病院、一般協力病院及びその他の医療機関と協力し、それぞれの拠点病院の機能に応じて次に掲げる事業を行うものとする。
(1) 専門協力病院、一般協力病院及びその他の医療機関からの要請に応じて、患者の受入れ(高度な医療を要する場合、緊急時、レスパイト時等)を行うこと。
(2) 健康福祉事務所、市町等関係機関と協力、連携及び連絡調整を図り、患者等の在宅療養に向けて支援を行うこと。
(3) 県が実施する難病保健指導事業及び市町が実施する難病患者等居宅生活支援事業への協力・支援を通じて患者等の在宅療養生活への支援を行うこと。
(4) 専門協力病院、一般協力病院、その他の医療機関及び患者を受け入れている福祉施設からの要請に応じて、医師・看護師等の医療従事者に対して医学的な指導・助言を行うこと。
(5) 神経難病医療確保のために前条に定める協議会が実施する各種事業への協力を行うこと。

(専門協力病院の役割)
第6条 専門協力病院は、関係機関との連絡窓口を設置し、拠点病院、一般協力病院等と協力し、それぞれの専門協力病院の機能に応じて次に掲げる事業を行うものとする。
(1) 拠点病院、一般協力病院及びその他の医療機関からの要請に応じて、患者の受け入れ(緊急時、レスパイト時等)を行うこと。
(2) 健康福祉事務所、市町等関係機関と協力、連携及び連絡調整を図り、患者等の在宅療養に向けて支援を行うこと。
(3) 一般協力病院、その他の医療機関及び患者を受け入れている福祉施設からの要請に応じて、医師、看護師等の医療従事者に対して医学的な指導・助言を行うこと。
(4) 県が実施する難病保健指導事業及び市町が実施する難病患者等居宅生活支援事業への協力・支援を通じて患者等の在宅療養生活への支援を行うこと。

(一般協力病院の役割)
第7条 一般協力病院は、関係機関との連絡窓口を設置し、拠点病院、専門協力病院等と協力し、それぞれの一般協力病院の機能に応じて次に掲げる事業を行うものとする。
(1) 拠点病院、専門協力病院及びその他の医療機関からの要請に応じて、患者の受入れに協力すること。
(2) 健康福祉事務所、市町等関係機関と協力、連携及び連絡調整を図り、患者等の在宅療養に向けて支援を行うこと。
(3) 県が実施する難病保健指導事業及び市町が実施する難病患者等居宅生活支援事業への協力・支援を通じて患者等の在宅療養生活への支援を行うこと。

(健康福祉事務所等の役割)
第8条 健康福祉事務所(保健所)は、患者等の在宅療養生活を支援するため、拠点病院、専門協力病院、一般協力病院、その他の医療機関及び訪問看護ステーション並びに各市町等の関係機関との協力、連携及び連絡調整を図るものとする。

(事業実施上の留意事項)
第9条 県、関係団体、関係医療機関、関係行政機関等は、相互に連携を図り、その協力を得て事業の円滑な実施に努めるものとする。
この事業に携わる関係者は患者等の心理状況等に十分に配慮し、患者等の意見を踏まえた事業の実施に努めるとともに、事業の実施上知り得た難病患者等のプライバシーに関する情報については、特に慎重に取り扱うものとする。


   附 則
この要綱は、平成14年10月1日から施行する。

別表1(第1条関係)
(1) 多発性硬化症
(2) 重症筋無力症
(3) スモン
(4) 筋萎縮性側索硬化症
(5) 脊髄小脳変性症
(6) パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病)
(7) アミロイドーシス
(8) 後縦靱帯骨化症
(9) ハンチントン病
(10)モヤモヤ病(ウイリス動脈輪閉塞症)
(11)多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群)
(12)広範脊柱管狭窄症
(13)プリオン病
(14)神経線維腫症(T型、U型)
(15)亜急性硬化性全脳炎
(16)ライソゾーム病(ファブリー[Fabry]病含む)
(17)副腎白質ジストロフィー
(18)正常圧水頭症
(19)ギラン・バレー症候群
(20)フィッシャー症候群
(21)慢性炎症性脱髄性多発神経炎
(22)多発限局性運動性末梢神経炎(ルイス・サムナー症候群)
(23)単クローン抗体を伴う末梢神経炎(クロウ・フカセ症候群)
(24)脊髄性進行性筋萎縮症
(25)球脊髄性筋萎縮症(Kennedy-Alter-Sung病)
(26)脊髄空洞症
(27)ペルオキシソーム病
(28)進行性多巣性白質脳症(PML)
(29)前縦靱帯骨化症
 *(1)〜(17)は、医療費公費負担の対象疾患
 *(18)〜(29)は、その他厚生労働省が定める難治性疾患克服研究事業(特定疾患調査研究分野)のうち神経系疾患