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検査部

診療内容・特色

臨床検査技師はどういったことをしているのか、と思われる方も多いかもしれません。患者様から採血された血液や尿の成分を調べたり、心電図、お腹や心臓のエコーをとったり、痰や尿などに細菌やガン細胞がないかを調べたりしているのが臨床検査技師です。患者様に直接接して、あるいは患者様の見えないところで検査を行い、病気の診断・治療に深く関係しています。


当院の検査部は、検査・放射線部長をはじめ病理診断部長、臨床検査技師33名、技術員1名のスタッフで、「正確・迅速・効率」を理念として、一般、血液、輸血、生化学・免疫血清、細菌、病理の検体検査と、直接患者様と接して検査をする生理検査に分かれて日々業務に取り組んでいます。


医療は日々進歩しています。臨床検査においても例外ではなく、各検査で専門性の高い内容が要求されています。そのため、様々な学会・研修会に参加し、新しい知識・技術を習得するよう努めています。現在では細胞検査士、超音波検査士、認定輸血検査技師、認定血液検査技師、糖尿病療養指導士、医療情報技師、診療情報管理士、認定心電検査技師、臨床緊急検査士、血管診療技師といった各学会認定の資格を取得し、最先端の知識と技能をもって検査を行っています。


それでは、検査部で行っている業務を紹介します。

一般検査室

一般検査室では尿を中心に便、髄液、穿刺液(腹水、胸水、心嚢水等)の検査を行っています。

尿検査

尿は身体の情報の宝庫とも言われ、もし身体に異常があると、その変化はいち早く尿に現れます。尿に、糖や蛋白、赤血球や白血球などの血液成分、細菌などが出ていないか検査することにより、身体の中での代謝(新しい物質と古い物質の入れ替わり)の異常や、腎臓、尿路、膀胱の健康状態を知ることができます。


測定項目: 定性(色調、濁度、pH、尿蛋白定性、尿糖定性、尿ケトン体定性、尿ビリルビン、尿潜血、尿ウロビリノーゲン、尿比重、尿亜硝酸塩、尿白血球反応、尿クレアチニン、尿P/C比)、尿沈渣、PSP試験

便検査

便は消化管(胃や腸など)の健康状態を反映しています。一般検査室では、消化管出血の有無の検査(便潜血)や、寄生虫卵・寄生虫の検査を行っています。

髄液検査

髄液は脳脊髄にある水様透明の液体です。髄膜炎・脳内出血などの場合に、診断や治療効果判定のために検査します。


測定項目: 色調、細胞数(単核、多核、赤血球)、蛋白定量、糖定量、クロール(Cl)、LDH

穿刺液検査

胸水、腹水などが溜まってくると、何故増えてきているのか、原因を調べるために検査します。


測定項目: 比重、pH、蛋白定量、白血球数、赤血球数、ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Ht)、血小板数

血液検査室

血液検査室では、採血された血液中の血球成分(赤血球、白血球、血小板)の検査と、出血した時に血液が凝固できるか(自然に血が止まるか)の検査を行っています。

血球成分の測定(血清:CBC)

赤血球、白血球、血小板には酸素を運んだり、体内に入ってきた異物をやっつけたり、出血を止めるために集まったりそれぞれ役割があります。それぞれの数を測定することは、造血組織の異常(貧血、白血病など)を知るだけでなく、血液成分に影響を及ぼす様々な疾患の診断(消化管出血、感染症、悪性腫瘍など)に役立ちます。
血液の顕微鏡写真(末梢血)

測定項目: 白血球数、赤血球数、ヘモグロビン(Hb)、へマトクリット(Ht)、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)、平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)、血小板数、網赤血球数、末梢血液像その他:骨髄像検査、赤沈(赤血球沈降速度)

止血・凝固検査

出血した時は、血小板と血液中の凝固因子などが働いて血を止めます。手術や出血が予想される検査を受ける患者様の出血が正常に止まるかどうか検査します。出血が止まりにくい患者様は、その原因を調べるために検査を行います。また、抗凝固療法を受けられている患者様の治療のモニターとしても測定します。


測定項目: PT(プロトロンビン)、APTT(活性部分トロンボプラスチン時間)、フィブリノーゲン、トロンボテスト、D-ダイマー、AT III活性値、P-FDP、血小板凝集能、血小板粘着能

輸血検査室

輸血検査室では輸血製剤管理や輸血関連検査など輸血業務全般を行なっています。

輸血検査

輸血する際には、血液型や不規則抗体の有無(妊娠や輸血を受けたことのある患者様が持っている可能性のある物質で、入ってきた血液と反応し副作用を起こすかもしれないもの)を検査します。輸血を受けた患者様の体内で輸血した血液が異物とみなされないよう、血液型を合わせ、不規則抗体の有無によって製剤を選択することにより、輸血の副作用を少しでも減らします。


測定項目: 血液型検査、不規則抗体スクリーニング・同定検査、直接クームス試験、間接クームス試験

輸血製剤管理

日本赤十字社血液センターで調整された血液製剤を購入し、製剤ごとに警報装置が装着された冷蔵庫や冷凍庫に保存しています。24時間自動で温度記録され、毎日、担当者が温度条件をチェックし、輸血製剤の適正な管理を行っています。

生化学・免疫血清検査室

生化学検査

生化学検査は、血液や尿の中に含まれているタンパク質、糖、電解質、酵素などの成分を測定する検査です。身体に異常がある場合(疾病時)には血液中の種々の成分は通常の範囲を超えて、増加したり減少したりします。そのため、病気の診断や治療効果の判定、病状の経過観察をするための大変重要な検査です。


肝機能: GOT,GPT,γ-GTP,ALP,LDH,血清総蛋白(TP),血清アルブミン,A/G比,コリンエステラーゼ等
腎機能: 尿素窒素(BUN),クレアチニン等
脂質代謝: 総コレステロール,HDLコレステロール,LDLコレステロール,中性脂肪(TG)等
膵機能: アミラーゼ等
糖尿病: 血糖(グルコース),ヘモグロビンA1c
痛風: 尿酸(UA)
電解質: ナトリウム(Na),カリウム(K),クロール(Cl)
血中薬物濃度: 薬が有効に作用し、かつ副作用も出ない血中濃度を保つのに最適な服薬量と服薬回数を決めるための検査
生化学測定項目: 総ビリルビン(T-Bil)、直接ビリルビン(D-Bil)、GOT(AST)、GPT(ALT)、アルカリフォスファターゼ(ALP)、総蛋白(TP)、アルブミン、A/G比、コリンエステラーゼ(Ch-E)、乳酸脱水素酵素(LDH)、LAP、γ-GTP、血中尿素窒素(BUN)、尿酸(UA)、クレアチニン(CRE)、中性脂肪(TG)、総コレステロール(T-CHO)、HDLコレステロール(HDL-CHO)、LDLコレステロール(HDL-CHO)、血中ナトリウム(Na)、血中カリウム(K)、血中クロール(Cl)、血清鉄(Fe)、UIBC、血中カルシウム(Ca)、血中リン(P)、CPK、アミラーゼ(AMY)、CK-MB、血清浸透圧、インドシアニングリーン(ICG)負荷試験、アンモニア(NH3)血糖、ヘモグロビンエーワンシー(HBA1c)
血中薬物濃度測定項目: フェニトイン(PHT)、フェノバルビタール(PB)、バルプロ酸(VPA)、テオフィリン(THEO)、ジゴキシン(DIG)、カルバマゼピン(CBZ)
尿化学測定項目: 尿糖定量、尿中尿素窒素、尿中尿酸、尿中クレアチニン、尿中ナトリウム、尿中カリウム、尿中クロール、尿中カルシウム、尿中リン、尿浸透圧、尿蛋白定量、尿中アミラーゼ濃度、クレアチニンクリアランス
血液ガス測定項目: PH、炭酸ガス分圧(pCO2)、酸素分圧(pO2)、重炭酸(HCO3)、炭酸ガス含量(tCO2)、酸素含量(tO2)、Base Excess(BE)、酸素飽和量(sO2)、50%酸素飽和分圧(p50)、総ヘモグロビン(tHb)、脱酸化ヘモグロビン(HHb)、酸素化ヘモグロビン(O2Hb)、一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)、メトヘモグロビン(MetHb)

免疫血清検査

人間の身体には、もともと体内にない細菌やウイルスなどの異物(抗原)が侵入してくると、それらに抵抗する抗体という物質を作り、身体を守ろうとする働きがあります。血液中に抗体ができているかどうかを調べたり、抗原抗体反応を利用した検査を免疫血清検査と言います。

感染症検査

肝炎ウイルス(B型・C型)、エイズウイルス、梅毒、インフルエンザウイルス、アデノウイルスなどの感染の有無を調べます。病原体の検出や病原体に対する抗体の有無を調べます。

肝炎ウイルス、エイズウイルス、梅毒は術前や輸血前後に検査をすることもあります。

腫瘍マーカー検査

体内に腫瘍ができると、腫瘍細胞が作り出す特殊な物質が異常に高値となることがあります。このような物質を腫瘍マーカーと言います。臓器ごとに特徴があり、治療効果判定や経過観察、組織型(癌の種類)の判別に使われます。

ホルモン検査

ホルモンとは、身体の内分泌腺から血中に放出される物質のことを言います。分泌されたホルモンは血流にのって離れた器官に作用し、体の働きを調節します。

当院では、BNP(B-typeナトリウム利尿ペプチド:心臓に負担がかかった時に、心臓の主に心室から血液に分泌されるホルモン)を測定しています。心不全の診断や予後予測、治療経過観察時に検査します。


免疫血清検査項目: CRP、血清アミロイドA蛋白(SAA)、シスタチンC 、RFテスト、免疫グロブリン定量(血清IgG、血清IgA、血清IgM、髄液IgG、髄液IgA、髄液IgM)、高感度トロポニンT(cTnT-hs)、高感度トロポニンI(cTnI-UL)、B-typeナトリウム利尿ペプチド前駆体N末端フラグメント(NT-proBNP)、B-typeヒト利尿ペプチド(BNP)、プロカルシトニン、TPHA定性、STS定性、STS定量、HIV-1/2抗体、HTLV1精密測定、HBs抗原精密測定、HBs抗体精密測定、HCV抗体価精密測定、インフルエンザウイルス抗原検査、RSウイルス抗原検査、アデノウイルス抗原検査

循環器疾患の患者様の多い当院では、平成21年に心疾患に有効な検査機器を2台導入し、迅速な診断や治療に役立てています。

心不全の診断や予後評価に使われるBNP(B-typeナトリウム利尿ペプチド)、NT-proBNP(B-typeナトリウム利尿ペプチド前駆体N末端フラグメント)や、心筋梗塞の診断や心不全の評価に使われる心筋トロポニン(T,I)を測定することができます。


細菌検査室

細菌検査室では患者様から提出された検査材料(痰・尿・便など)から病原菌を特定し、どのような抗菌薬が有効であるか検査しています。

また、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などの薬剤耐性菌の検出には特に注意を払い、院内感染防止対策にも努めています。

塗抹検査

検査材料から標本を作製し、顕微鏡で菌の形や色などを観察し、どのような菌がいるかを推定します。

培養・同定検査

検査材料を培地(細菌にとって必要な栄養素を含む寒天)に塗りひろげ、翌日発育した菌から病原菌の有無を調べます。

薬剤感受性検査

どのような抗菌薬が、検出された病原菌に効果があるのかを調べています。

遺伝子検査

検査材料からPCR法を用いて、目的遺伝子を検出します。
培養に時間のかかる結核菌や非定型抗酸菌を迅速に検出することが可能です。

迅速検査

簡易キットを使用して、検査材料から短時間(10分~30分)で抗原を検出します。


迅速検査項目: A群溶連菌抗原、肺炎球菌尿中抗原、レジオネラ尿中抗原、便中ロタウイルス抗原、クロストリジウム毒素

その他、血漿を用いてβ-Dグルカン、エンドトキシンの測定も行っています。

病理検査室1

血液検査や尿検査に比べて聞き慣れない検査かもしれません。病理検査の対象は血液や尿ではなく「臓器」や「細胞」です。「細胞」は人体の最小単位で、1人の人間は約60兆個もの「細胞」で出来ています。「細胞」がいくつか集まって一定の機能を持った単位を「組織」、「組織」が集まったものを「臓器」あるいは「器官」と呼びます。「細胞」には様々な種類があり、「臓器」や「器官」はそれぞれに特徴的な「細胞」から構成され機能しています。何らかの原因でこの「細胞」に変化が起こると「組織」や「臓器」の機能がおかしくなり、病気になります。病理検査とは身体から取り出された「臓器」や「組織」あるいは「細胞」を肉眼と顕微鏡で観察し、「細胞」の形や並び方の変化を調べて病気の診断を行う検査です。病理検査は病気の最終診断にもなり、治療方針の決定や治療効果の判定に深く関係する検査です。

当院の病理検査室では以下の検査を行っています。

病理組織検査

手術で摘出された臓器、胃カメラなどで採取された組織など人体から採取されたおよそ全てのものが検査の対象となります。臓器や組織を数ミクロン(μm)の厚さに切ってガラス板に貼り付け、色素で色を付けて顕微鏡で観察します。病気の原因が炎症であるのか腫瘍であるのか、腫瘍の場合それが良性であるのか悪性(悪性腫瘍は一般的にガンと呼ばれています)であるのか、どのくらい広がっているのか、といった診断を行います。診断するまでに様々な処理を行いますので、検査結果が出るのに数日かかります。


ミクロトームという専用器具で臓器を数ミクロンの厚さにスライスします。 薄くスライスした臓器をガラスに貼り付け、色を付けた状態です。これを顕微鏡で観察します。

病理組織の顕微鏡写真

正常な胃。 胃ガンの胃。
正常な胃と比べて細胞の形・大きさ、並び方が違います。
早期の肺ガンの肺。
正常な肺と比べて大きく、並び方が違う細胞が見られます。
進行すると正常の組織を破壊していきます。

病理検査室2

細胞診検査

痰、尿や胸水(胸に貯まる液体)・腹水(腹に貯まる液体)などには臓器などから剥がれた細胞が含まれています。この細胞をガラス板に塗り、色素で色を付け顕微鏡で観察します。主な目的はガン細胞の有無を調べることで、ガンの早期発見・早期治療に役立っています。痰や尿の採取は患者様の苦痛が比較的少なく、場合によっては繰り返し検査出来る利点があります。また、病理組織検査で扱うことが出来ない液状物を検査対象と出来ることも利点です。

当院では日本細胞学会に認定された細胞検査士と、病理医が診断を行っています。


☆細胞診の顕微鏡写真です。細胞の種類によって形や大きさ、染まる色が違います。

悪性中皮腫細胞。
アスベスト(石綿)を長期間吸引することで発症率が高くなります。
尿から発見された膀胱ガン細胞。 痰から発見された肺ガン細胞。

術中迅速検査

手術中に採取された組織や胸水・腹水を用いて病理組織検査や細胞診検査を行っています。診断結果を手術中に報告するため、非常に短時間で行います。採取された組織がガンであるかどうか、転移はあるか、ガンが取りきれているか、などの診断を行います。その結果により、どの手術方式で行うか、どこまで切除するか、といった手術方針の決定や変更が行われます。

病理解剖

患者様が亡くなられた場合、生前の診断や治療が適切であったか、直接の死因は何か、などを究明するため、ご遺族の承諾を得た上でご遺体を解剖させていただいています。この結果を基に臨床の医師と検討を行い、その後の診断、治療に役立たせていただいています。

生理検査室1

心電図(安静心電図・マスター負荷心電図)・トレッドミル検査・ホルター心電図

心電図とは、心臓の働きを調べる検査法のひとつです。

両手足と胸部に電極をつけて、心臓から発生する微弱な電圧の変化を誘導し、波形図に記録して心臓の働きを調べます。簡単でたくさんの情報が得られることから、病気の発見と診断、病状の把握だけでなく健康な心臓の状態や反応をみるためにも使われます。

しかし狭心症や不整脈など、短い時間の安静心電図だけでは異常がとらえられない場合があるため、心臓に一定の運動を負荷して心電図を記録し、心筋への酸素供給の不足状態(心筋虚血)がみられるかどうかを判定するマスター負荷心電図や、トレッドミルと呼ばれる電動で回転するベルト(ベルトコンベアーのようなもの)の上を歩き、ゆっくりと歩くことから小走りまで一定の時間毎に運動量を増やして心電図の変化を調べるトレッドミル検査、小型の携帯型心電図装置(ホルター心電計)を用いて、日常の心電図を長時間にわたって記録し、解析するホルター心電図があります。
心電図

脈波検査 検査時間15分

脈波とは、心拍に伴って胸壁や動脈に起こる拍動を、電気信号に変えて描いた波形のことをいいます。脈波検査では、ABIとPWVの測定を行います。

ABI
足首と上腕の血圧比を測定することで、下肢血管の狭窄がないかを調べます。通常、足の血圧は上腕より高くなりますが、足の動脈がつまると血流が悪くなり、上腕より足の血圧が低くなりABIの値が低下します。ABI値が0.9以下の場合、下肢閉塞性動脈硬化症の疑いがあり、動脈硬化による下肢の動脈血管の狭窄が進んでいることが疑われます。
脈波計
PWV
心臓から押し出された血液により生じた拍動が、血管を通じて手や足に届くまでの速度のことで、脈波伝播速度と呼ばれます。血管が硬いほど、その速度は速くなります。PWV値は年齢とともに増加しますが、その度合いは生活習慣病(糖尿病・高血圧など)により促進され、健常者以上に速くなります。
脈波の測定

生理検査室2

肺機能検査 検査時間10~30分

「肺機能検査」というと耳慣れない感じがしますが、「肺活量」なら以前に測ったことのある方は多いのではないでしょうか。肺機能検査とは、肺活量など肺への空気の出し入れの働きを調べるものです。肺の病気の診断と重症度の評価や治療効果の判定、公害審査、健康診断のほか、手術の際に麻酔方式の決定などにも用いられます。
スパイロメーター
(肺機能の検査器)

脳波検査・大脳誘発検査(SEP・P300・ABR・VEP)

脳波検査 検査時間60分

頭皮に電極をつけ、脳から出ている微弱な電位をとらえて記録し、脳の働きを調べる検査です。てんかんや脳血管障害など脳の器質的、機能的疾患に対して診断、治療効果の判定などに用います。

検査の方法は、ベッドに仰向けに寝て、頭皮に十数個の電極をつけます。目を閉じて安静にした状態で脳波を記録していきます。途中で目を開閉したり、深呼吸をしたりしますので、技師の指示に従ってください。

脳波の測定 検査時間60分
大脳誘発検査検査時間60分

当院では体性感覚誘発電位(SEP)、事象関連電位(P300)、聴性脳幹反応(ABR)、視覚誘発電位(VEP)を行っています。


体性感覚誘発電位(SEP)とは、上肢または下肢の感覚神経に電気的な刺激を与えることによって得られる電位をいい、脳波の波形として頭皮上よりとらえることができます。末梢神経から脳幹、大脳皮質に至る長い神経路の機能障害を見つけます。


事象関連電位(P300)は、異なる2つの刺激によって生じる反応をごく小さな波形として頭皮上でとらえることができます。この検査では高音と低音の2種類の音を聞き分けてもらいます。てんかん、パーキンソン病、脳梗塞など、脳神経系の病気を調べます。


聴性脳幹反応(ABR)は、耳から音刺激を与え、聴覚神経系を興奮させることで得られる脳幹部での電位を頭皮上より記録します。脳の深部にある脳幹と呼ばれる部分の働きを調べたり、難聴の検査としても行われます。

視覚誘発電位(VEP)とは、網膜や大脳(後頭部)は、光などの刺激を受けた場合、反応をしめします。このような反応を視覚誘発電位といい、脳波でごく小さな波形としてとらえることができ、主には視神経の機能を調べます。

筋電図検査

筋電図検査は誘発筋電図検査(神経伝導速度検査)と針筋電図検査の2つに大別されます。

誘発筋電図検査(神経伝導速度検査) 検査時間30分

皮膚の上から電気刺激を与え、刺激が神経を伝わる速さを調べます。この神経を伝わる速さは神経の種類によりある程度決まっていて、この速度を測定することにより、神経線維の損傷部位や程度を知ることができます。

針筋電図検査 検査時間30分

身体の各部分を動かす筋肉はそれぞれ特定の神経の支配を受けています。それぞれの筋肉がどのような状態になっているのか、この検査で知ることができます。検査は、筋肉に針電極を刺入しその筋肉に力を入れたり抜いたりして、筋細胞の電気活動の変化を測定します。(※少し痛みを感じることがあります。)

生理検査室3

超音波(エコー)検査(心臓・腹部・血管・甲状腺・乳腺)

超音波とは、人間の可聴域(通常は20~20,000Hzの間)をはるかに超えた高周波の音波のことです。このような音波は、光と似たような性質を持つようになり水の中でも体の中でも通るようになり、硬い物に当たれば強く、柔らかい物ではそれなりに弱くはね返って(反射して)きます。これを映像で表したものが超音波検査です。

心臓超音波検査(心エコー) 検査時間30分
心臓の大きさや動き、形の異常、血液の流れ方などを調べます。先天性心疾患や心臓弁膜症、狭心症、心筋梗塞などほとんどの心疾患が検査の対象です。手術や他の検査前、心臓の機能を評価するために行うこともあります。
心エコー写真
腹部超音波検査(腹部エコー) 検査時間15~30分
おなかの上のほうにある臓器(肝臓、膵臓、胆嚢、脾臓、腎臓など)を主に検査します。その他、必要に応じて胃、腸などの消化管や膀胱、子宮、前立腺などおなかの下のほうにある臓器、血管を見ることもあります。
腹部エコー写真
血管超音波検査 検査時間30~90分

脳血管エコー、下肢動脈エコー、下肢静脈エコー、腹部動脈エコー(腎動脈エコー)があります。


頸動脈エコー(脳血管エコー)は、首にある太い血管(頚動脈)の動脈硬化の程度を調べます。頚動脈の動脈硬化が進んでいると、全身の血管の動脈硬化も進んでいる可能性が高いといわれ動脈硬化のスクリーニングとしても用いられます。
また頸動脈は脳や眼に血流を送る重要な血管です。血管が細くなっていないか、または詰まっていないかも同時に調べます。


下肢動脈エコーは、おなかから両足首にかけての血管の動脈硬化や狭窄の程度を調べます。動脈硬化がひどくなると十分な血液が足の先まで届かなくなり、少し歩くと足がだるくなり休むとまた歩けるようになる(間欠性跛行)や足が冷たいなどの症状がおこります。


下肢静脈エコーは、足の付け根から両足首までの静脈に血のかたまり(血栓)が出来ていないかどうかを調べます。血栓が静脈に詰まると足が急に腫れたり色が変わったりします。そして血栓がはがれて肺まで流れていきそこで詰まってしまうと胸痛や呼吸困難などを引き起こし、突然死の原因となることもあります(肺塞栓症)。


腹部動脈エコー(腎動脈エコー)は、おもに腎動脈を対象にしたエコー検査で、腎動脈が狭くなっている部分がないか、大きく拡大している部分(動脈瘤)がないかを見る検査です。腎血管が動脈硬化によって狭くなることによって、高血圧や、腎臓の機能を悪化させる原因となっている場合があります。また、腎動脈瘤はまれな疾患で、症状がないことが多いのですが、破裂、高血圧、腰痛、血尿などの症状がでる場合があります。


血管エコー写真
甲状腺超音波検査(甲状腺エコー) 検査時間15分

首のところにある甲状腺という臓器のサイズや形状、腫瘍の有無などを調べます。甲状腺とは甲状腺ホルモンを作り、それを分泌している臓器です。同時に細い針を使って甲状腺の細胞を採取し顕微鏡で調べる検査(穿刺吸引細胞診)を行うこともあります。

乳腺超音波検査(乳腺エコー) 検査時間15分

乳腺の状態や、しこり(腫瘤)が良性か悪性か、リンパ節が腫れていないかを調べたり、触知されない乳がんを発見することができる検査です。

腫瘤が発見されれば、エコーで腫瘤(しこり)を確認しながら針を刺して細胞を吸引し、採取した細胞を顕微鏡で調べる検査(穿刺吸引細胞診)を行うこともあります。

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